【生命保険の活用】相続トラブル・相続税対策の切り札

相続対策には、ご家族間のもめごとを防ぐ「争族(そうぞく)対策」と、税金に備える「相続税対策(節税・納税)」の二つの柱があります。実は、生命保険を上手に活用することで、この両方を一度にカバーできる場合があるのをご存じでしょうか。

当事務所では、司法書士業務と保険代理店業務を兼ねている強みを活かし、法律面とお金の面の両方から最適な対策をご提案できます。

1. 生命保険を活用した「争族対策」

遺言書による争族対策については「遺言・遺言執行」のページでご説明したとおりですが、生命保険を組み合わせることで、さらに確実な対策が可能になります。

具体例:財産が「自宅不動産」しかないケース

  • 状況:お父様が亡くなり、ご相続人は子ども3人(長男・次男・三男)。長男はお父様と同居しており、財産は「自宅の土地・建物」とわずかな預貯金のみ。
  • 問題点:長男がこれからも住むために自宅を相続すると、次男・三男に分ける財産がほとんど残らず、不満からトラブルになりやすい状況です。
  • 解決策:お父様が生前に、「長男を死亡保険金受取人」とする生命保険に加入しておきます。相続発生後、自宅は長男が相続し、長男は受け取った死亡保険金を原資(手元資金)として、次男・三男に公平な「代償金(現金)」を支払うことで、全員が納得してスムーズに手続きを終えられます。

なぜ最初から次男・三男を受取人にしないの?

理由は「遺留分対策」を完璧にするためです。生命保険の死亡保険金は、原則として「相続財産」には含まれず、受取人固有の財産として扱われます。そのため、次男・三男を直接の受取人にしてしまうと、彼らの遺留分(法律上最低限もらえる権利)の枠が減らず、長男に対してさらに「自宅の遺留分をよこせ」と請求できてしまいます。

長男を受取人にして、遺言書で「代償金を次男・三男に支払う」と指定しておく方法が、もっとも安全な防衛策となります。

【ライフマンの丸投げサポート】

当事務所では、生命保険の仕組みと「遺言書(遺言執行者に司法書士を指定)」を組み合わせ、残されたご家族に余計な負担をかけない確実な遺産分割をデザインいたします。保険商品の選定から遺言書の作成、相続発生後の名義変更・代償金支払いまで、まるごとお任せください。

【2024年4月施行】不動産を相続する方は3年以内の登記が必須です

代償分割で長男が自宅を相続した場合、相続開始を知ってから3年以内に相続登記を申請しないと、10万円以下の過料の対象となります。生命保険を使った争族対策と合わせて、相続登記の段取りも事前に確認しておくと安心です。

詳しくは「不動産名義変更(相続登記)」のページをご覧ください。

2. 生命保険を活用した「相続税対策(節税・納税)」

2015年の税制改正により、相続税の基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」に引き下げられました。これにより、都市部に一戸建てをお持ちの方など、相続税対策を検討されるご家庭が大きく増えています。

(1)「500万円×法定相続人数」の非課税枠を使った節税

生命保険の死亡保険金は、「みなし相続財産」として相続税の課税対象にはなりますが、法律により「500万円×法定相続人の数」の金額まで税金がかからない非課税枠が認められています。

たとえば、金融資産(現預金)の一部を一時払いの終身保険等に換えておくだけで、現金のまま相続するよりも高い節税効果を発揮します。

【ご注意】一時払い終身保険の販売状況

現在、低金利政策の影響により、一時払い終身保険を販売停止にしている保険会社があります。商品の選定にあたっては、最新の取扱状況をご確認ください。

(2)親から子への贈与を活用した「納税資金の準備」

親を「被保険者」、子どもを「契約者・死亡保険金受取人」として保険契約を結び、その保険料を親から子へ毎年贈与していく方法です。

ポイントは、贈与する保険料を贈与税の基礎控除内(年110万円以内)に収めることです。この場合、将来受け取る死亡保険金は相続税ではなく「所得税(一時所得)・住民税」の対象(総合課税)となります。

一時所得は、税金の計算段階で「利益を半分(1/2)」にできるため税制上きわめて優遇されており、手元に残るまとまった保険金を、そのまま将来の相続税の納税資金として有効に利用できます。

【参考】一時所得の税金計算方法

一時所得の課税対象額 = (保険金額 − 払込保険料 − 特別控除50万円)× 1/2

上記の計算で算出された額を、他の所得と合算して総合課税となります。

3. 生命保険活用にあたっての注意点

  • 高額の死亡保険金が支払われる保険に加入すると、非課税枠を超えた分が相続財産とみなされ、かえって相続税が増える可能性があります。
  • 保有財産の状況を考慮せずに加入すると、保険料負担で家計が苦しくなることも考えられます。
  • 保険商品の選定・契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって、課税される税金の種類(相続税・所得税・贈与税)が大きく変わるため、必ず事前にシミュレーションすることをおすすめします。

4. ライフマンならではの強み(司法書士×保険代理店)

当事務所の司法書士は、法律の専門家であると同時に、保険代理店にも籍を置いており、生命保険の具体的な商品のご提案や見直しまで合わせて行うことができます。

「法律上の手続き(遺言・相続登記・遺産分割)」と「お金の対策(保険)」を別々の窓口に相談する必要がなく、ライフマンだけでワンストップで最適な着地点を見つけられるのが、当事務所ならではの最大の強みです。どうぞ安心してお気軽にご相談ください。

5. 関連ページのご案内

遺言・遺言執行(争族対策の基本と公正証書遺言の活用)

不動産名義変更(相続登記)【2024年4月義務化】

遺産分割協議書(相続人全員での合意形成のポイント)

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